外壁改修工事
外壁タイルはく落防止工事
タイル落下の危険性
外壁タイルは独特の風合いや高い耐久性から、建築仕上げ材として多く使用されています。しかし、タイル張りやモルタル施工した外壁仕上げ材は、経年劣化によりはく離が生じることがあり、補修をせずに放置すると、やがてはく落します。
実際、毎年外壁タイルの落下事故が発生しており、過去には落下したタイルが通行人にあたり死亡事故に至ったケースもあります。
このように、外壁面のはく落は、建物の高所から硬い物体が落下することで、通行人に当ることがあれば人命を脅かし、さらに賠償や建物の美観が損なわれるなどして、居住者・所有者の財産へも影響を及ぼします。
外壁タイル劣化の原因
構造的原因
外壁タイルは、タイル、モルタル、コンクリート躯体で構成された何層かの積層構造となっています。これらの材料が外部からの温度変化、日射、雨水を受けると、材料の温湿度膨張率の違いによって、構成材ごとに異なった伸縮が発生します。
この動きが生み出す材料間の歪みは外気環境変化により日々発生し、外壁に疲労を蓄積し、タイルや目地材のひび割れや浮きにつながります。この劣化は避けることができません。
地震などの天災
躯体コンクリートにモルタルやタイル、石材などの仕上げ材を張った建物は、地震などの天災によって激しい揺れが発生すると、建物に歪みが生じて仕上げ材がコンクリートに追従できなくなり、ひび割れが生じたり浮きが発生したり、さらにはこれらの仕上げ材が剥落する可能性があります。
施工不良
施工不良によってタイルが剥離してしまうケースも往々にしてあります。
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コンクリート表面に付着した型枠の剥離剤や汚れ、粉塵等の洗浄不足が接着力の低下の原因となります。
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コンクリート表面の目荒らしの未施工および目荒らし不足は、張り付けモルタルの付着が悪く、接着強度が得られにくいため、コンクリート界面からの浮きの原因の一つとなります。
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プライマーの未施工、セメントの硬化不良、接着剤を塗布してからの開放時間、養生条件および養生機関の管理不足による不適切な施工は、ひび割れや浮きの原因となります。
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圧着セメントの充填・圧着不足は、タイルの裏側に隙間ができ、タイルの浮きや剥落の原因となります。
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伸縮調整目地の目地幅や接地間隔の不足、打ち継ぎ部とタイル張りのずれ等は、タイルの浮きの原因となります。
外壁はく落防止工事
既存タイルの意匠性を確保しながら、経年劣化した外壁タイルに強靱な無溶剤形ウレアウレタン樹脂を塗布することにより、第三者への外壁タイル落下による被害を防止します。
工法の特長
既存タイル模様の意匠性を確保できる透明な補強層の実現

適用条件
適用不可例

条件付施工可能例

施工手順
事前調査
外壁の汚れ、剥がれ、変色等の目視確認を実施します。
また、点検ハンマー等を用いて外壁タイルの剥がれ、ひび割れ、浮きを確認し、損傷が著しいタイルに関しては新しいタイルに張り替える等の処置を実施します。
事前処理
一般財団法人 建築保全センター 公共建築回収工事標準仕様書(建築工事編)に則って浮き部改修、欠損部改修、ひび割れ部改修、目地改修などの補修を実施します。


エポキシ樹脂モルタルやポリマーセメントモルタルを充填し断面修復を実施します。

コンクリート躯体からタイル陶片が浮いている場合には、外壁タイル用接着剤を用いてタイルの張替えを実施します。

下地洗浄
既存タイル表面に傷を付けないように高圧洗浄又は洗浄剤にてタイル表面を洗浄します。
なお、洗浄剤を使用した場合には接着不良を引き起こす可能性があるので、水洗いを実施します。




目地改修
目地深さが2㎜以上ある場合には目地モルタル材にて目地充填を実施し、モルタルが確実に硬化、乾燥したことを確認してから次工程に移ります。
アンカー
施工タイル面1.0㎡に対して4本のアンカーピンを設置します。
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無振動ドリルを用いてタイルのセンターに穿孔しコンクリート部分に20㎜以上穿孔を実施。
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穿孔後、孔内に異物等が無い事を確認してからエポキシ樹脂注入材を注入。
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直後、既存タイル表面に調色したアンカーピンを挿入。



■ アンカーピン打ち込み例
留意点
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500㎜ピッチで4本/㎡アンカーピンを打ち込む。
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躯体端部から250㎜程度離して打ち込む。
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アンカーピンはタイル中央部に打ち込む。
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穿孔作業及びアンカーピン打ち込み時はタイル表面を傷つけない様に施工する。

プライマー塗布
施工タイル面に汚れ、埃等が残っていないか確認を実施します。
主剤・硬化剤を配合比通りに撹拌後、刷毛・ローラー等にて均一に塗布します。
補強材塗付(3回塗り)
※ローラー仕様の場合(コテの施工仕様もあり)
プライマー塗布完了後、指触乾燥で乾燥状態を確認から7日以内に施工を実施します。
主剤・硬化剤を配合比通りに攪拌し、規定量の専用希釈材を添加してさらに攪拌後、ローラーを用いて材料を施工面全体に配り、目地部にも充分充填し、確実に塗布します。
仕上(2回塗り)
補強材塗布完了後、指触乾燥で乾燥状態を確認から7日以内に施工を実施します。
補強材面に凸部、ゴミ等の付着があった場合には、サンドペーパー等で表面を軽く研磨し表面を平滑にしてから均一に塗布します。
※溶剤系仕上塗料を使用するため臭気の発生の可能性があるため、作業時には充分に換気に注意して施工します。

プライマー塗布状況

補強材塗布状況(ローラー)

補強材塗布状況(コテ)

仕上材塗布状況

完成
保証内容
生産物賠償責任保険に加入、安心できる運営体制の確立
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本工事に関し、同保証期間中、施工もしくは材料の不良に起因するタイルの剥落が発生した場合には、当該箇所を速やかに無償で補修いたします。
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本工事に関し、同保証期間中、施工もしくは材料の不良に起因するタイルの剥落によって第三者に損害を与えた場合には、第三者に対する賠償の責を負うものとします。
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材料供給者は材料に起因する、前項1.及び2.の責任を負います。
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施工業者は施工に起因する、前項1.及び2.の責任を負います。
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元請業者は施工管理に起因する、前項1.及び2.の責任を負います。









